那須ステンドグラス美術館に行ったらウエディングドレス姿の美女がいた

前回の記事の続きです。



那須ステンドグラス美術館というところに行ってきました。45点のアンティークなステンドグラスを展示している美術館で、那須街道と共に那須を南北に走る県道21号線沿いにあります。ちなみにこの21号線、那須御用邸に通じる道であることから通称ロイヤルロードというんだとか。


この美術館は外観がヨーロッパ調で凄く可愛いんですよー。イギリスのマナーハウスを再現しているそうで、内部はそれにふさわしく空間を贅沢に使って重厚かつ豪華な調度品を並べています。思わず優雅な気分に浸れるかも?


ステンドグラスという展示品

館内に展示されていたのは、イギリス製のアンティークステンドグラスを中心に、アメリカ製やドイツ製のステンドグラスなどです。制作年代は100〜150年前だそうで、確かに1800年代〜1900年代製作のものが多かったと思う。ウィリアム・モリスの作品やティファニー製の作品もありました。


 ステンドグラスをそんなにまじまじと鑑賞したことって今まで無かったんですが、じっくり見てみるとブルーと赤は透過光の下では特に鮮やかで綺麗だったなぁ。なんかこう深みの色というか。服の襞も硝子の色のグラデーションで表現していて、絵画を硝子の上に描こうという心意気が伝わってくるようで面白い。


窓とライトという展示方法

ステンドグラスの鑑賞はやはり光源がないとまともにできないということなのでしょう、この美術館では館内に礼拝堂(を模した部屋というべきなのかな)を四つも作りその窓に展示する、という方法も採っています。これだと自然光を受けたステンドグラスが見れるんですよね。もともとイギリスの教会で実際に使われていた作品も多いようなので、その当時の雰囲気を味わえるというのは面白い趣向だなと思いました。


ステンドグラスのランプもたくさん展示されていましたが、こちらは全てにライトが点けられていたので、やはり光を通す様が見れます。


いろいろ知りたくなったので

 展示を見ていて気になったといえば、美術館による説明文の

すべてがアンティークのため、現在には伝承されていない技術で作られたものが多く、同じものを復元することは、きわめて困難とされています。

という部分。そう聞くと、アンティークステンドグラスに詳しいわけでもないのに、なんだかとても自分が貴重なものを見た気がしてしまう。このあたりの話だとか、歴史性だとか、制作方法、現代におけるステンドグラス評価についてだとか、ステンドグラスに関する知識に詳しくなれるようもっと解説を増やしてくれると嬉しかったかも。いろいろ知りたくなってきましたよ。

 調度品も豪華で館内の雰囲気はとても良かったです。 


礼拝堂にウエディングドレス姿の美女が

 館内には四つの礼拝堂を模した部屋ががあると書きましたが、そのうちの一つの最も大きいセント・ラファエル礼拝堂で、めったに見れない光景を偶然目にすることが出来ました。

 ウエディングドレス姿のモデルさんの写真撮影が行われていたのです!

たぶん女性誌やウエディング雑誌の取材なのでしょう。真っ白なドレスの裾を長く引き、祭壇に向かって立つ後姿の撮影をしていました。女性モデルと、カメラマン、スタイリストなどは見かけましたが、男性モデルはいなかったので、新婦だけの写真になるみたいです。どこの雑誌だったのかな?


 撮影風景を眺めていたら、モデルやカメラマンの動きよりもスタイリストとおぼしき女性の動きに興味をひかれました。モデルが少し身動きするだけで形よく広げられたウエディングドレスのスカートの裾を整えたり、モデルの化粧直しをしたり、なんだか現場で一番動き回っていた感じ。
 学生時代、とあるショーの裏方としてアルバイトをしたときのことを思い出しました。衣装さんに「髪止めピン、100本至急買ってきて!色は黒で、先端に丸まってるやつ!」と言われて買い物にはしったっけ。


一日何回もコンサートが開かれている

 ステンドグラスの展示だけではなく、パイプオルガンやオルゴール、ヴァイオリンなどの演奏会が一日のうち何回も行われていることは、この美術館の面白いところだと思います。


 私は時間の都合でパイプオルガンとオルゴールの演奏会しか聴けませんでしたが、この美術館の入館チケットは1200円と高めな分、その日のうちなら何度でも入退場可なので、時間を見計らってコンサートをいろいろ聴いてみることをお勧めします。


 特に面白かったのがオルゴールのコンサートでした。15分間と短いのですが、オルゴールって意外と明瞭な音を出すんだなぁとか、結構テンポを変えたり音の強弱を変えたり自由自在に出来るんだなぁと感心しましたよー。スタッフさんがオルゴールの仕組みや曲の解説をしてくれたのも良かった。


セント・ミッシェル教会


ステンドグラス美術館のすぐ隣には(というか美術館の敷地内に)セント・ミッシェル教会が建っています。



挙式の最中でなければ入場自由かつ美術館とは違って屋内撮影可とのことなので、ちょっと入ってみました。



白亜の建物です。












ヴァージンロード。照明が抑えられていたせいか、意外と落ち着いた雰囲気だという印象を受けました。





  
飾りつけとハッピーツリー。


綺麗でロマンティックな建物でした。私が行ったときはブライダル用の青と白の花をベースにした飾りつけがそこかしこにしてあり、それも可愛かった。
 おそらくこの白亜の建物は、リゾートウエディングの挙式用の施設として建てられているのでしょうね。ここを訪れる前は、ブライダル用のものだとは知らず、地元の人が祈りを捧げたり毎週ミサが行われているような宗教的な拠点として機能している教会なのかと思っていたので、美術館に併設されたウェディング用の教会だと知ってちょっとびっくりしましたが。やっぱりガイドブックで読むだけじゃなく、実際に行かないとわからないこともあるなぁ。
 ハッピーツリーに吊るされていたハート型の紙にはここで式を挙げたカップルのコメントもたくさんあり、微笑ましかったです。


ミュージアムショップとカフェ

  


美術館と教会だけでなく、ミュージアムショップやテラス席のある喫茶店なども敷地内に建てられています。ミュージアムショップには、溢れんばかりに愛らしいデザインの小物が並んでおり、見るだけでも楽しいと思います。私はステンドグラスの絵葉書を一枚買いました。



おまけ  旅行中、那須で出会った動物達


二匹で丸まって休んでいる羊。可愛い。



こちらは山羊かな?


 



ご飯を食べるロバ。


まとめ

 那須ステンドグラス美術館に行ったら、アンティークステンドグラスを見るだけでなく、必ずコンサートを聴くことをお勧めします。なかなかパイプオルガンやオルゴールのの演奏なんて聴ける機会も無いし、楽しめると思う。
 あと、セント・ミッシェル教会も含めて、高原リゾートウエディングを考えている人は行ってみるといろいろと参考になるかと。


 今回の那須への旅行は短期間で行ける所も少なかったため、次もし行くならもっとじっくり見て回りたいなと思いました。アカマツ街道のアジサイが咲く初夏や、紅葉が綺麗な秋とか良さそう。那須は都内から近いので、気軽に行けるがありがたい。


 那須旅行、楽しかったです。