厳島神社の大鳥居まで歩いて行ってみた
もうすぐ11月になってしまう……!早くこの広島県旅行2009シリーズは書き終えてしまわないと、と思っているうちに11月になってしまうどころかはや一週間が過ぎようとしています。更新速度のアップを目指そう。
さて、前回の記事で「お待ちかねのアレがやっと見えてきました。アレですアレ。あの有名なアレ。アレとは何か?」と書きましたが、答えはずばり‘厳島神社の大鳥居’なのでした!
海に浮かぶ大鳥居……のはずだけど
朱塗りの鮮やかな巨大な鳥居。周囲が開けたところに建っていたのと、緑や青の色彩で満ちた風景の中だったために、その朱色はとってもインパクトがありました。存在感が凄い。
厳島神社の重要文化財である‘海に浮かぶ大鳥居’といえば有名ですが、私が行った時間帯はちょうど引き潮だったので、海に浮かぶ姿は見れなかったのでした。ちょっと残念。干満の時間を調べてから行くべきだったんだなぁ。すっかり忘れてた……。
ちなみに、上の写真を撮ったのはお昼前後です。後から聞いたところによると私が行った日は夜の七時ぐらいが満ち潮だったそうな。今回は夕方には島を出る予定だったので諦めましたが、もし次回宮島に来ることがあればちゃんと調べてから行こうっと。大鳥居が海に浮かんで見れるのは潮位が250cm以上のときだそうです。
まぁでもそのかわりに鳥居の側まで徒歩で歩いていけてくぐり抜けられたし、手で触れてみることもできたのでそれはそれで良かったかも。それに、満ち潮のときだと鳥居の柱の根元が見えませんが、今回は安定するように立体的となっている下部構造の根元も見ることが出来て面白かったです。あんなに大きいのに、石組みの台座に固定されているわけでもないんだなぁ。
人と神々が共に生きる島~宮島 嚴島神社:Column人と神々が共に生きる島~宮島 嚴島神社:Column宮島観光公式サイトの説明によると、
海の中に建つ大鳥居は宮島のシンボル。実はこの大鳥居の根元は海底深く埋められているわけではなく、自分の重みだけで建っているのです。それなのに台風や地震がきてもびくともせず、動いたり、倒れたりしないのはなぜでしょう。その秘密の1つは鳥居上部の島木は箱形の造りで、中にこぶし大の玉石約7トンを詰めて“おもし”にしているから。また主柱・袖柱あわせて安定感のある6本足とし、柱と屋根の交差する部分には特殊な造りのクサビがほどこされて、柱と屋根の動きやひずみなどを自然に吸収。海底部分は松材の杭を打って地盤を強化したうえで、その上に布石を並べて基礎の代わりとしています。
この鳥居は自分の重みだけで浜辺に建っているんだそうな。どっしりとした存在感で雨ニモマケズ風ニモマケズ、ですね。
鳥居って、造形的に見ても結構面白いと思う。特徴的なフォルムをしていますよね。厳島神社の大鳥居は四本の稚児柱に支えられる形式の両部鳥居というそうです。
さっそく鳥居に近づいてみました。高さ16メートルだけあって、真下から見上げてみると本当に大きい!
柱の根元の表面には、何やら貝(?)らしき生物が大発生しておりました。ブツブツしてた。
周囲の地面です。緑色の藻が散在しています。満潮時にはここが海の底になるのですね。浅く海水が張ってある水溜りや小さな流れもあちこちにあり、靴を脱いで足を浸けたりなど水遊びをしている人もたくさん見かけました。そういえば泳いでいる人は、一組を除いて見なかったなぁ。
いざ厳島神社へ!
参道に戻り厳島神社の本殿へ向かいます。宮島観光のメインですから期待もひとしお。ワクワクしながら拝観チケット*1を購入しました。
手水舎で手を洗います。
このとき近くに欧米系の外国人観光客カップルがいたのですが、その場に居た日本人観光客の誰よりも手慣れた所作で手水をしていたのがなんだか凄かった……!柄杓の使い方が妙に堂に入っていたのです。この方たち、日本観光長いのかな。
朱色の柱が幾つも立ち並ぶ社殿。屋根は桧皮葺です。
こういう天井が低くて横にべたーっと広がる棟が幾つも集まっているというのは、いかにも日本っぽい建物という気がします。
朱色は個性の強い色ですが、桧皮葺の屋根の落ち着いた焦げ茶がいいクッションになっていて、こうやって見るとわりと周囲の緑と青の景観ともマッチしてる気がするなー。
建物の側面は壁のある部分は少なく柱が並ぶだけの部分がほとんどです。風が吹き抜けて行きますし、外へ視線を転じれば海や山の大自然が隔てもなしに見れるようになっていました。とっても開放的!気持ちいいです。
上は本社祓殿で撮った写真。狛犬の左側に少し写っている高舞台は国宝です。
オレンジ色の華やかな衣装とお面をつけて踊る宮島の伝統行事、‘舞楽’は4月15日の桃花祭と10月15日の菊花祭のときなどにこの高舞台で行われるらしいですね。平清盛が伝えたという舞楽、見てみたかったなー。海を背景に踊る絶好のシチュエーションですから、さぞ舞う人も楽しいことでしょう。
上は厳島神社の17の各殿を東西につなぐ廻廊の写真。
台風の時期になるとよく厳島神社の宮司さんたちが回廊の飛び散った板を探して回る映像や、水浸しになった回廊の映像が報道されていますよね。もはや夏の風物詩。
反橋(そりばし)。アーチ型の橋って、なんかこうロマンがあるよ……!!
重要文化財です。昔は勅使がこの橋を渡ってくるので勅使橋と呼ばれていたらしい。
お供え物のお酒(?)。写真には撮ってませんがキッコー○ンのお醤油などいろいろな企業からの献上品もありました。
厳島神社の祭神は、市杵島姫命、田心姫命、湍津姫命という三柱の女神です。宗像三女神といい、海の神、後悔の守護神として信仰を集めてきたそうで、海の上に立つ厳島神社の立地は本当にぴったり。竜宮城のようでとても良かったです。
神社の周りの町並み
*1:拝観料は300円。