としまえんのあじさい祭り


以前、そうか公園へアジサイを見に行ってきたという話を書きましたが、実はその後、6月中にとしまえんあじさい祭りにも行っておりました。既に11月に入っていますので季節外れもいいとこですが、せっかく記事を書き終えたので訪問記をUPします。


150品種10,000株のアジサイが敷地内にあるとしまえんは、2003年から毎年あじさい祭りを催しており、今年は記念すべき10回目だったんだとか。年々株数や品種を増やしてきたこの園の10年の歩みがわかるような展示もありました。ちなみに2012年の開催期間は6月1日(金)〜6月25日(月)でした。


私が行ったとき、ちょうどあじさい園の造園スタッフがガイドをつとめるツアーをやっていたので参加させてもらいました。「何事にも先達はあらまほしきもの」とはよく言ったもので、やはり園芸的な知識や造園裏話をプロの方から教えてもらうのは面白かったです。アジサイ園の近くに昆虫館が建っている理由、育種家が交配した珍しくも美しいアジサイの解説など盛りだくさんでした。



会場に入ると、すぐにたくさんのアジサイが出迎えてくれました。




フェアリーアイが可愛すぎる


一口にアジサイといっても、その姿かたちは多種多様。古くから園芸種として人気があったため国内外で品種改良が進んでいるからです。私は一般的な西洋あじさいのモコモコとしたてまり状の形も好きだけれど、ちょっと変わった形のアジサイもいっぱい見れて楽しかったです。

そんな数多くのアジサイの中で、今回一番私が気に入ったのは、‘フェアリーアイ’という品種でした。ご覧の通り、華やかでそしてとっても愛くるしい! 本当に素敵だなー。名前も‘妖精の瞳’だなんてファンシー。

このフェアリーアイ、面白い特徴があります。色と形が移り変わるのです。花色は、ブルー(紫)orピンク→緑→紅という風に変化します。紅色になる頃には秋になっているので、かなり長く楽しめる品種ですね。形も、最初はガクあじさいのような見た目から、次第にてまり状になるんだとか。

「最近では、フェアリーアイを母の日に送る傾向があるんですよ。ブルーのフェアリーアイは父の日に、という人もいます」とガイドの方に教えてもらいました。そうなんだ、知らなかったなー。母の日といえばカーネーションというイメージが強いですが、アジサイという選択肢もありだったのか。確かにこのフェアリーアイなら見栄えがするしボリューム感もあるので、プレゼントされたら嬉しいでしょうね。





多彩なアジサイ


こちらは入り口近くに咲いていた株なのですが、めちゃくちゃラブリーですよね? ガクの部分の形が可愛い……!



こちらの白い方は、ガクの部分が細長い形をしています。なんとなく線香花火を連想してみたり。



可愛い。



こちらのてまり咲きは、ほんのりと淡い藤色が上品です。



この紫色の縁取りのある花はジャパーニュミカコという日本で開発された品種だそうです。オランダの世界園芸博覧会で2002年に金賞を受賞したそうな。



純白のアナベル。なんとなくアジサイというとピンクや紫や青といった色を思い浮かべますが、最近はアナベルをお家で育てている方も多いですよね。ちなみに東京サマーランドアナベルの株数が大変多く、あじさい園の一面真っ白になる眺めが有名です。






透き通るようなブルーが美しいヒメアジサイ。‘紫陽花寺’として有名な鎌倉の明月院は、意図的に境内の紫陽花をこのブルーで統一しているそうです。行ってみたい。



記憶違いでなければ、確かこの写真を撮った辺りに昆虫館が建っています。なぜとしまえんではアジサイ園に隣接するように昆虫館が建っているのか?といえば、希望者へカタツムリを貸し出すためなんだそうですよ。つまり、「紫陽花の写真を撮るなら一緒にカタツムリも撮って、さらに季節感の溢れる写真を演出したい!」という需要が簡単に叶えられるようになっているわけです。面白いサービスですよね。




このブルーとピンクの微妙な入り混じり方が好き。






まとめ

としまえんの紫陽花園、大変楽しめました。ガイドツアーはいろいろ豆知識も教えてもらえて無料なのは嬉しいです。


というわけで紫陽花には満足したのですが、一方でとしまえんのアトラクションゾーンの閑散とした様子が印象に残りました。平日に行ったせいもあるかと思いますが、昼間なのに遊園地とは思えないほど人の姿がまばらで、しーんとしていたんですよね。ガラガラでまるで貸切状態のようなアトラクションも少なくなく、フードコートも賑わいがなく。空が灰色の曇り模様だったこともあって、なおさら寂しい雰囲気が漂っているように見えてしまって、なにやら切ない気分に……。

としまえん、頑張ってほしい。